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ジェイコム株誤発注事件

ジェイコム男ことBNFさんが広く世に知られるきっかけとなった事件。

おてんば、みずほ証券

事件が起こったのは2005年12月8日。人材サービス業、ジェイコムの株式が東証マザーズに上場された日です。

当時は雑誌でもよく特集が組まれるなど、「新規公開株(=IPO)は絶対儲かる」というIPO神話ともいうべき状況が続いていました。当然、ジェイコム株も投資家の注目を集めます。そんななか、みずほ証券がやってしまいました。

「61万円で1株売り」とするべきところを、誤って「1円で61万株売り」と注文してしったのです。

急落、そして……

ジェイコムの上場時発行済株式数は14,500株でした。つまり、みずほ証券は発行済株式数の40倍を上回る売り注文を出していたのです。

ジェイコム株は当然ストップ安。

誤発注に気づいたみずほ証券は、すぐに売り注文を取り消そうとしました。しかし東証のコンピューターは取消しを認識せず。電話で直接取り消しを求めたものの、これも受け付けてもらえず。

そうこうしている間にも、みずほ証券の出した格安の売り注文に買い注文が集まってくる危険性は高まっていきます。

「このままでは大変なことになる……」

みずほ証券は決心しました。

自ら買い戻す

みずほ証券の決断。それは全売り注文を自ら買い戻すというものでした。

すぐにジェイコム株は上昇し、ストップ安だったのが一転、ストップ高に張りつきます。誤発注によりストップ安に張り付いたのが9時30分、買戻しによりストップ高となったのが9時43分と、短時間で株価はめいっぱい乱高下しました。

■12月8日のジェイコムの株価推移
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マネーゲーム化するジェイコム株

このニュースはテレビや新聞で大きく取り上げられ、翌営業日以降、ジェイコム株は完全にマネーゲーム化しました。

■ジェイコムの日足チャート
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12月20日まで、怒涛の5連騰。翌21日に高値2,220,000円をつけて反落。ようやく落ち着きました。8日の終値772,000円から、実に3倍近い上昇をほんの数日で達成してしまいました

後日談

発行済株式数の5%超を取得すると、大量保有報告書を提出しなければなりません。これにより、20億円も儲けた個人投資家の存在が明らかとなりました。その人こそジェイコム男こと、BNFさんです。

大量保有報告書に記載されていた職業は、無職。BNFさんは株の売買で生計をたてる、孤高のトレーダーだったのです。匿名掲示板2ちゃんねるにBNFという名前で売買を報告していたため、その名で広く知られることとなりました。

後の雑誌やテレビの取材によりBNFさんは以前から抜群のパフォーマンスをあげていたことがわかります。2000年に160万を元手に株式投資を始め、2008年5月中旬時点の資産はなんと180億円。才能なのでしょうね……。

なお、この誤発注によりみずほ証券が被った損失は407億円とされています。注文する際には注意するとしましょう。